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妊娠によるむくみ、高血圧、タンパク尿を三大症状とする症候群で、妊娠後期に起こりやすい病気です。日本の妊産婦死亡原因の第1位で、胎盤機能が低下するため胎児の発育障害が起こり、周産期(分娩前後)死亡率も高くなります。また、胎盤と子宮を結んでいる血管がもろくなるために常位胎盤早期剥離を起こしたり、高血圧による腎機能低下で尿毒症、肺気腫、心不全、脳出血や脳梗塞を引き起こすこともあります。脳の血液循環が妨げられる、全身がけいれんして昏睡状態に陥ることもあります。重症になると後遺症が残る場合もあり、次のお産でも重症の妊娠中毒症を繰り返す可能性が高くなります。
妊娠中に多少むくむのは生理的なもので、むくみ自体が胎児に悪影響を及ぼすことはありません。ただし、病的なむくみはほかの症状に先がけて表れるので、危険な兆候です。高血圧になると、母体の血液を通じて栄養と酸素を受け取っている胎児はもちろん、母体にもさまざまなトラブルが生じます。ただし、血圧は体調や気候によっても上下するため、2回以上異常値が出た場合に初めて妊娠中毒症と診断されます。タンパク尿は、腎機能が低下してタンパク質を処理しきれなくなり、尿中に排泄している証拠です。一時的な疲労によってもタンパク尿は出てしまうので、他の症状が合併しているかどうかが診断の決め手になります。